投資成績がよかった人の属性「1位、亡くなっている人」は間違いである

2021年9月27日

どうもメーカー営業マン(@makereigyouman)です。

突然ですがこちら↓の画像はご存知でしょうか。

投資をかじったことがある人は一度は見たことがあるのではないでしょうか。非常に有名な画像です。

「投資セミナーでもらった資料で一番タメになったものがこちらです」というツイートともに添付されたものが恐らく一番最初であると思いますが、パクツイにパクツイされてもはや誰が一番最初なのか分からなくなっています。

 

この画像によると、運用会社のフィデリティ(世界規模の投信販売・運用会社)が2003~2013年の顧客パフォーマンスを調査したところ、運用成績が良かった人の属性は1位、亡くなっていた人 2位、運用しているのを忘れていた人 だったということです。

実はこれ、厳密には間違いであることをご存知でしょうか?

まあ言ってることはほとんど変わりないのですが、正しい内容を解説していきます。

投資成績がよかった人の属性「1位、亡くなっている人」は間違いである

というかこれ、よくよく冷静になって考えてみれば分かることなのですが、運用会社は亡くなった方の口座を簡単に特定することは可能なのでしょうか?

答えはノーです。

基本的に証券会社等の金融機関は、遺族等から口座保有者の死亡連絡を受けた場合、相続手続きに入ります。

また解約や相続等をせず放置した場合、10年間取引がないと休眠預金として扱われます。

まあ上記は国内に限った話ではありますが、何れにせよ運用会社が調査のために亡くなった方の口座を特定することは難しいと考えて良いと思います。

情報の出所は?

ちなみにどのようにしてこのような情報が出回ってしまったのでしょうか。

しっかりソースがありました。

 

こちらの記事によると、ブルームバーグのとある番組にて以下のようなやり取りがあったそうです。

以下、ホスト役である作家のBarry Ritholtz氏とJames O’Shaughnessy氏のやり取り

O’Shaughnessy:「Fidelityは、どのアカウントがFidelityで最高のパフォーマンスを上げたかについて調査を行ったそう。そして、彼らが見つけたのは…」

Ritholtz:「亡くなっている人だろう。」

O’Shaughnessy:「違う!けど惜しい。パフォーマンスが良かったのはFidelityで口座を作ったことを忘れていた人らしい。」

Ritholtzが言った「成績が良かったのは亡くなっている人だろう。」といった言葉が紆余曲折あり今のように出回ってしまったと推測します。

今般のインターネットが発達した時代では誤った情報が拡散されてしまうと取り返しがつかなくなりますので、こういったことが起きてしまうのも頷けます。

フィデリティの調査自体が真偽不明

こちらの記事によると、フィデリティの調査自体が”フェイク”であると書かれています。

 

つまりは、投資成績が良かった人の属性ランキングはなんの根拠もない可能性が高いと思われます。

というかそもそも、投資セミナーという怪しさ満点の講習会から得られる資料の信憑性そのものが疑わしいです。

ただし、長期ほったらかしは高いリターンを生む

なんだよ、亡くなっている人の投資成績は嘘かよって思うのはまだ早いです。

長期でほったらかして運用することで高いリターンを生むことは確かであると思います。

 

強い握力は高いリターンを生みます。これは過去のデータから明らかです。

実際にも先程の記事ではリバランスを全く行わずに高いリターンを叩き出しています。

 

亡くなっている人が高いリターンを生んでいたことについての真偽は不明です。ただし、運用していることを忘れるくらいの感覚で持ち続けることについては大切であることに間違いはないと思います。

もちろん死んでしまっては元も子もないですが、短期的な暴落で狼狽するのではなく長い目線でのんびり運用していくことが大切なのではないでしょうか。

 

Enjoy!! your investment Life!!

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