日本再生可能エネルギーインフラ投資法人(9283)がTOB発表

2022年5月13日

どうもメーカー営業マン(@makereigyouman)です。

インフラファンドの「日本再生可能エネルギーインフラ投資法人(証券コード:9283)」の株式公開買い付け（TOB）が発表されました。

投資口1口につき115,000円の買付となり、株価は10%超の上昇となりました。

出所：Yahoo!ファイナンス

TOBとは

まずはTOBについて簡単に解説していきます。
TOBの意味が分かる人は飛ばしてもらって構いません。

TOBとは、Take-Over Bidの頭文字を取った略語で日本語では株式公開買い付けのことを指します。

この「株式公開買い付け」は、ある株式会社の株式の買付けを「買付け期間・買取り株数・価格」を公告し、不特定多数の株主から株式市場外で株式等を買い集める制度です。

一般的にTOB価格は直近の株価よりプレミアム（上乗せ幅）を付けて高く設定されます。

要は、買い取りたい会社の株式をこの期間にこの値段でこれくらい買いますよ！って告知して、不特定多数の株主から市場を通さずに購入するってことです。

前の記事ですが、TOB候補一覧をまとめてみました。（※古い情報があるかもしれません。）

日本再生可能エネルギーインフラ投資法人（以下日本再生可能エネ）のTOBは買付業者が100%の株式を取得します。

このTOBで日本再生可能エネは上場廃止となる予定です。

買付業者は合同会社アールジェイ7号という会社で、インフラ資産等の投資法人を運営するアールジェイ・インベストメント株式会社の100%子会社ですね。

ちなみにこのアールジェイ・インベストメントという会社は、リニューアブル・ジャパンが66.6%、東急不動産が33.4%の株式を保有しています。

詳細は日本再生可能エネのプレスリリースをご参照ください。

正直今回の日本再生可能エネのTOBについては納得が言っていません。

というのも、買い取り価格が安すぎやしませんか？たった10%上乗せの115,000円ですよ？

一般的にはTOBの際には30～50%程度のプレミアムが設定されると言われています。
例で言うと、2020年のNTTが発表したNTTドコモのTOBでは直近の株価2,775円に約40%のプレミアムが上乗せされ、3,900円の買い取りとなっています。

それと比べるとやっぱり安すぎますね。
最低でも30%程度は欲しいところです。さすがに10%は安すぎます。

ちなみに私の保有状況はというと、インフラファンドの設立当初から保有しており平均取得単価87,500円＠2口となっています。

今まで受け取った分配金を含めると多少の利益が見込めますが、やはり買い取り価格には納得がいきませんね。

これも資本主義の宿命と言うべきでしょうか…

余談ですが、今回の日本再生可能エネのTOBにはここ数年のESG投資の加速が背景としてあるようです。

再エネ施設はここ数年で大きく価格を上げているようですね。

というのも、企業によってはESG項目の目標達成のため、利益度外視で再エネ施設を政策的に買わざる得ない場合があるようです。

今回の日本再生可能エネの場合もそうですね。
施設を細々買うよりも、こうした上場しているインフラファンドごと買ってしまった早いですからね。

他のインフラファンドでも同様のことが起こるとは限りませんが、同じようなケースでTOBが生じる可能性もゼロではないと言えるでしょう。

上場しているインフラファンドの一覧を掲載しておきます。時価総額は現在（2022年5月13日終値）時点です。